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使徒言行録 21

Colloquial Japanese Bible Kougo-Yaku (1954-55)

使徒言行録 21


わたしたちは彼らを振り切って出航すると,コスに直行し,翌日ロードスに着き,そこからパタラに渡った。 
フェニキアに渡る船を見つけたので,それに乗って出航した。 
キュプロスが見えてきたが,それを左手に通り過ぎ,シリアに向かって航海を続け,テュロスに着いた。船はここで積み荷を降ろすことになっていたのである。 
わたしたちは弟子たちを見つけ出して,そこに七日間滞在した。それらの者たちは,エルサレムに上って行かないようにと霊によってパウロに告げた。 
その期間が満ちると,わたしたちは出発して自分たちの旅を続けた。みんなは妻や子供たちと一緒に,町の外までわたしたちを案内してくれた。わたしたちは浜辺にひざまずいて祈った。 
互いに別れを告げた後,わたしたちは船に乗り込み,彼らは家に帰って行った。 
わたしたちはテュロスから航海を終えてプトレマイスに着いた。兄弟たちにあいさつをして,彼らと共に一日過ごした。 
翌日,わたしたちパウロの一行は出発し,カエサレアに行った。 あの七人のうちの一人である福音伝道者フィリポの家に入り,彼と共に過ごした。 
ところで,この人には処女の娘が四人いて,預言をしていた。 
10 わたしたちがそこに幾日か滞在していると,アガボスという名の預言者がユダヤから下って来た。 
11 わたしたちのもとに来て,パウロの帯を取り,自分の両足と両手を縛ってこう言った,「聖霊がこのように言われる。『ユダヤ人たちはエルサレムで,この帯の持ち主を同じように縛って,彼を異邦人たちの手に引き渡すだろう』」。 
12 これを聞くと,わたしたちも土地の人々も,エルサレムに上って行かないよう彼に懇願した。 
13 するとパウロは答えた,「泣いたり,わたしの心をくじいたりして,いったいどうしようというのですか。わたしは主イエスの名のため,エルサレムで縛られることばかりか,死ぬことさえも覚悟しているのです」。 
14 彼が説得を聞き入れようとしないので,わたしたちは,「主のご意志がなりますように」と言って,口をつぐんだ。 
15 こうした日々ののち,わたしたちは荷物を手に取ってエルサレムに上って行った。 
16 カエサレアから来た数人の弟子たちもわたしたちと一緒に来て,キュプロスのムナソンという古くからの弟子のところに案内した。わたしたちはそこに泊まることになっていたのである。 
17 わたしたちがエルサレムに着くと,兄弟たちは喜んでわたしたちを出迎えた。 
18 次の日,パウロはわたしたちと共にヤコブのところに行った。長老たちも皆出席していた。 
19 彼は彼らにあいさつをしたのち,自分の奉仕を通して神が異邦人たちの間で行なった事柄を次々に報告した。 
20 これを聞いて彼らは神に栄光をささげた。彼らは彼に言った,「兄弟,ご承知のように,ユダヤ人たちの中で信者になった者が幾万人もいますが,彼らはみな律法に熱心です。 
21 彼らがあなたについて聞かされているのは,あなたが異邦人たちの間にいるすべてのユダヤ人たちに対し,子供に割礼を施したり,慣習に従って歩んだりしないようにと告げて,モーセを破棄するよう教えているということです。 
22 それで,どうすればよいでしょうか。あなたが来ていることを聞いて,きっと集会がつどうでしょう。 
23 ですから,わたしたちの言うとおりにしてください。わたしたちには誓願を立てた四人の人たちがいます。 
24 彼らを連れて行って,一緒に身を清め,彼らのために頭をそる費用を出してやりなさい。そうすれば,あなたについて聞かされている事柄が事実ではなく,あなた自身も律法を守って歩んでいることを,みんなが知るでしょう。 
25 それでも,信者になった異邦人たちについては,偶像にささげられた食物と,血と,絞め殺されたものと,淫《いん》行から身を守るべきことを除いては,いかなることも守り行なう必要はないというわたしたちの決定を書き送ってあります」。 
26 そこで,パウロはその者たちを連れて行き,翌日,一緒に身を清めて神殿に入り,清めの期間が満ちてひとりひとりのためにささげ物がささげられる日時を申告した。 
27 七日の期間が間もなく終わろうとしていた時,アシアから来たユダヤ人たちが,彼が神殿にいるのを見て,全群衆を扇動して彼に手をかけ, 
28 叫んで言った,「イスラエルの人たち,手伝ってくれ!?この男は至るところであらゆる者に,民と律法とこの場所に反することを教えている。その上,ギリシャ人たちを神殿に連れ込んで,この聖なる場所を汚すことまでしたのだ!」? 
29 エフェソス人トロフィモスが都で彼と一緒にいたのを見たので,パウロが彼を神殿に連れ込んだものと思ったのである。 
30 都全体が騒動になり,民は駆け寄って来た。人々はパウロを捕らえ,神殿の外に引きずり出した。すぐに門が閉ざされた。 
31 人々が彼を殺そうとしていると,エルサレム中が大騒ぎになっているとの知らせが連隊の司令官のところに届いた。 
32 すぐに彼は兵士たちと百人隊長たちを率いて,彼らのもとに駆け下った。人々は大隊長と兵士たちを見ると,パウロを打つのをやめた。 
33 それから司令官は近づいて来て彼を逮捕し,二本の鎖で縛るよう命じ,彼が何者で,何をしたのかを尋ねた。 
34 群衆の間では,ある者たちが何かを叫べば,別の者たちは違うことを叫んでいた。騒がしくて真相をつかむことができないので,司令官は彼を兵営に引いて行くよう命じた。 
35 彼が階段に差し掛かった時には,群衆の暴行のため,兵士たちに担がれるほどであった。 
36 大勢の民が,「彼を取り除け!」と叫びながら,後を付いて来たからである。 
37 兵営に連れ込まれようとした時,パウロは司令官に尋ねた,「お話ししてもよろしいでしょうか」。 彼は言った,「お前はギリシャ人なのか。 
38 するとお前は,この前反乱を起こして,四千人の暗殺者たちを引き連れて荒野に行った,あのエジプト人ではないのか」。 
39 しかしパウロは言った,「わたしはタルソス生まれのユダヤ人で,キリキアのれっきとした町の市民です。お願いします,あの民に話すことを許してください」。 
40 司令官が彼に許可を与えたので,パウロは階段に立ち,民を手で制した。すっかり静かになると,ヘブライ語で彼らに語りかけてこう言った。

Colloquial Japanese Bible Kougo-Yaku (1954-55) : 使徒言行録 21