Japanese Bible

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マルコによる福音書 12

Colloquial Japanese Bible Kougo-Yaku (1954-55)

マルコによる福音書 12


たとえで彼らに語り始めた。「ある人がブドウ園を造り,その周りに垣根を巡らし,ブドウ搾り場の穴を掘り,塔を建て,それを耕作人に貸して,外国に出かけた。 
時が来ると,彼は召使いを耕作人のところに送って,耕作人からブドウ園の産物の分け前を得ようとした。 
彼らはその召使いを捕まえて打ちたたき,何も持たせずに送り返した。 
主人は再び別の召使いを彼らのところに送ったが,彼らはその召使いに石を投げつけ,頭に傷を負わせ,ひどい扱いをして送り返した。 
主人は再び別の者を遣わしたが,彼らはこれを殺した。そしてほかの大勢の者たちを,ある者は打ちたたき,ある者は殺した。 
それで,彼にはもう一人,彼の愛する息子がいたが,『わたしの息子なら敬うだろう』と言って,最後にこの者を彼らに送った。 
ところがそれらの耕作人たちは互いに言った,『これは相続人だ。さあ,こいつを殺そう。そうすれば,相続財産は我々の物になるのだ』。 
彼らは彼を捕まえて殺し,そのブドウ園の外に投げ出した。 
それで,ブドウ園の主人はどうするだろうか。やって来て耕作人たちを滅ぼし,そのブドウ園をほかの者たちに与えるだろう。 
10 あなた方はこの聖句を読んだことがないのか。 『建てる者たちが退けた石, それが隅の親石となった。 
11 これは主から生じたことで, わたしたちの目には不思議なことだ』」。 
12 彼らは,このたとえが自分たちに当てつけて話されたことに気づいたので,彼を捕まえようとしたが,群衆を恐れた。彼らは彼を残して立ち去った。 
13 彼らはファリサイ人たちとヘロデ党の者たちのある者たちを彼のもとに遣わした。言葉によって彼を陥れようとしてであった。 
14 やって来て,彼に言った,「先生,わたしたちはあなたが正直な方で,だれにも妥協なさらないことを知っています。あなたはだれをもえこひいきすることなく,神の道を正しく教えられるからです。カエサルに税金を払うことは許されているでしょうか,許されていないでしょうか 
15 支払うべきでしょうか,支払ってはいけないでしょうか」。 しかし彼は,彼らの偽善を見抜いて,彼らに言った,「なぜあなた方はわたしを試すのか。一デナリオスを持って来て,それをわたしに見せなさい」。 
16 彼らはそれを持って来た。 彼は彼らに言った,「これはだれの像と銘なのか」。 彼らは彼に言った,「カエサルのです」。 
17 イエスは彼らに答えた,「カエサルのものはカエサルに,神のものは神に返しなさい」。 彼らは彼のことで大いに驚嘆した。 
18 サドカイ人たちが彼のもとにやって来た。復活などはないと言う者たちである。彼に尋ねて言った, 
19 「先生,モーセはわたしたちに,『もしある人の兄が死に,妻を後に残したが子供を残さなかった場合には,彼の弟がその妻をめとり,自分の兄のために子孫を起こさなければならない』と書きました。 
20 七人の兄弟がいました。最初の者が妻をめとりましたが,子孫を残さずに死にました。 
21 二番目の者が彼女をめとりましたが,子供を後に残さずに死にました。三番目の者も同様でした。 
22 そして,七人が彼女をめとりましたが,子供を残しませんでした。みんなの最後にその女も死にました。 
23 復活において,彼らが生き返る時,彼女は彼らのうちのだれの妻になるのですか。七人が彼女を妻としたのですから」。 
24 イエスは彼らに答えた,「あなた方が思い違いをしているのは,聖書も神の力も知っていないからではないか。 
25 死んだ者たちの中から生き返る時には,彼らはめとったり嫁いだりせず,天のみ使いたちのようになるからだ。 
26 だが,死んだ者たちについて,つまり彼らが起こされることについて,あなた方はモーセの書の『茂み』のくだりで,神が彼にどのように語られたかを読んだことがないのか。『わたしはアブラハムの神,イサクの神,ヤコブの神だ』と言われたのを。 
27 この方は死んだ者たちの神ではなく,生きている者たちの神なのだ。それで,あなた方は大変な思い違いをしている」。 
28 律法学者たちの一人が来て,一緒に彼らの議論を聞いていた。イエスが彼らにみごとに答えたのを知って,彼に尋ねた,「すべてのおきてのうち最大のものはどれですか」。 
29 イエスは答えた,「最大のものはこれだ。『聞け,イスラエルよ,わたしたちの神なる主はただひとりの主である。 
30 あなたは,心を尽くし,魂を尽くし,思いを尽くし,力を尽くして,あなたの神なる主を愛さなければならない』。これが第一のおきてだ。 
31 第二はこのようなものだ。『あなたは隣人を自分自身のように愛さなければならない』。これらより大きなおきてはほかにない」。 
32 その律法学者は彼に言った,「先生,まさしく,主はただおひとりであってほかにはいないとは,よくぞ言われました。 
33 そして,心を尽くし,理解力を尽くし,魂を尽くし,力を尽くして主を愛すること,また隣人を自分自身のように愛することは,すべての全焼のささげ物や犠牲よりも大切です」。 
34 イエスは彼が賢く答えたのを見て,彼に言った,「あなたは神の王国から遠くない」。 その後は,イエスにあえて何かを尋ねる者はいなかった。 
35 神殿で教えていた際,イエスは答えた,「どうして律法学者たちはキリストがダビデの子だと言うのか。 
36 ダビデ自身,聖霊によってこう言ったのだ。 『主はわたしの主に言われた, 「わたしの右に座っていなさい, わたしがあなたの敵たちをあなたの足台とするまで」』。 
37 それで,ダビデ自身が彼を主と呼んでいるのなら,どうして彼はダビデの子であり得るのか」。 民衆は彼の言うことを喜んで聞いていた。 
38 彼はその教えの中で彼らに言った,「律法学者たちに用心しなさい。彼らが好むのは,長い衣をまとって歩き回ることや,市場であいさつされること, 
39 そして会堂での上席や祝宴での上座だ。 
40 彼らは,やもめたちの家々を食い物にし,見せかけのために長い祈りをする者たちだ。こうした者たちはは最も厳しい裁きを受けるだろう」。 
41 イエスは宝物庫に向かい合って座り,群衆がお金を投げ入れる様子を見ていた。大勢の富んだ人たちがたくさん投げ入れていた。 
42 一人の貧しいやもめがやって来て,小さな真ちゅうの硬貨{字義,レプタ(または,やもめの献金)。レプタは1クァドランスの半分の値打ちの,非常に小さな真ちゅうの硬貨で,1クァドランスはアサリオン銅貨の4分の1の価値。レプタは農業労働者の1日分の賃金の1%の値打ちもない。}二つを投げ入れた。これは一クァドランス硬貨{1クァドランスは1デナリオスのおよそ64分の1の価値の硬貨。1デナリオスは農業労働者のおよそ1日分の賃金。}に相当する。 
43 彼は弟子たちを自分のところに呼んで,彼らに言った,「本当にはっきりとあなた方に言う。この貧しいやもめは,宝物庫に差し出しているすべての人たちよりも多くを差し出したのだ。 
44 彼らはみな自分のあり余る中から差し出したが,彼女は,その乏しい中から,彼女が生活のために持っていたものすべてを差し出したからだ」。

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